境界標設置の重要性を知っていただくために
 
 平和な社会とは、紛争のない社会ではないでしょうか。

 戦後日本は、平和と豊かさを求めて努力してきました。特に経済活動では、世界に類を見ない成長をとげ、

世界一豊かだといわれてきました。

 一方日本は、領土が狭いこともあって、先進国に比較して居住環境が劣るといわれ、生活の質を高める

ために、住環境の整備が問われています。

 現状における土地と建物は、狭くて高額であることから、所有者の権利意識は非常に高くなっています。

さらに近隣との関係が密集することにより、トラブルも避けることが出来ません。そのために日影又は騒音

等によるいさかいや、境界紛争も増えています。

 境界紛争のほとんどの原因は、境界不明です。つまり、所有者が、大切な財産を守る境界標を設置して

いなかったか、または、設置した境界標を事故管理していなかったことが原因です。

 不動産は国民の財産でありますから権利を保全するために、所有権または利用権について法律上の規

定や制約があります。

 自分の財産は、自分で管理するのが大原則です。「境界標設置と管理」では、境界標の設置の重要性

と境界標を自己管理する意義を知っていただくとともに、境界標を設置するための参考事項を説明してあり

ます。
 

 これが平穏な相隣関係の継続と財産の保全のために役立ち、安心して心豊かな生活を営んでいただくこ

とに少しでもお役に立てればと思っています。

 
☆杭を残して悔いを残さず☆
 

境界標設置の意義
 
 土地の境界標とは、一筆の土地の境の屈曲点に設置された標識のことで、その土地の所有者が、排他的

に使用できる範囲を、客観間的に定めたものであります。
 

 その一筆ごとの区画は、全国で約3億筆個あるといわれています。

 地価は、バブル経済で急上昇しました。そのバブルが崩壊して、地価が下がりました。しかし、土地は生産

することが出来ませんから、希少価値として、高価な財産であることには違いありません。そのこともあって、

近年境界に関する紛争が増加しています。

 宅地造成や区画整理によって、境界標が既に設置されているところはともかく、明治初期に作成した公図

に頼っているところも未だに多く、ところによっては樹木や、板塀を境界としているところもあります。中には現

況が変化して、誰も正確な境界点を証明することが出来ないために、多くの労力と経済的負担を費やして復

元することがあるばかりでなく、これがもとで、今まで平穏なお隣さんとの関係も悪化してしまうというのが現状

であります。

 境界が不明ということは、境界標が現地にないということで、登記されている土地を現地において特定する

ことが出来ないということになります。

 さらに土地は、相続されますので、自分がおよその位置を知っているだけでは不十分です。世代が変わっ

て子供や孫の時代になれば全くわからなくなります。

 そこで、大切な財産を管理するためには、境界点に、不動の永久標識を設置して、境界標を維持管理する

ことがもっとも大切なことです。

 登記されているから大丈夫ということにはなりません。自分の土地には正確に境界標を設置して、管理する

ことに勝る方法はありません。

 
☆記憶は消えても境界標は残る☆